放置されていた空き家を賃貸に出して再生

磐田市の最北端、天竜浜名湖鉄道が走るのどかな山あいに、築100年を超える古民家がありました。
もともとは大正時代に建てられ、昭和に一部改築された趣のある一軒家です。

この家はご兄弟が共有名義で所有していましたが、全員が高齢であることに加え、県内外で離れて暮らしているため、10年以上もの間、空き家として放置されていました。

管理が行き届かず、庭の雑草は伸び放題。ツタは木のように太くなり、隣家の屋根にまで侵食している状態でした。このままではいけない、でも話し合いが進まない…そんな状況にご家族は頭を悩ませていました。

そんな中、「この家を借りたい」という方が現れたのです。

その方は塗装業を営んでおり、家主様のご了承のもと、趣味も兼ねて少しずつ家を手入れしてくださることになりました。入居前に、まずは家の外回りの草木を全て手作業で、ノコギリを使って伐採してくださいました。長年のツタに隠されていた家の外観が再び姿を現した時、感動するものがありました。

今後は、住みながら不便な場所や傷んだ場所を補修・改修していかれるとのこと。
なすすべのないまま放置されていた家が再び息を吹き返し、新しい住人に利用されていく瞬間に立ち会えたことは私も幸せに思いました。